うちには保護猫が4匹います。リク、レオ、ライ、ロン。ペットショップから迎えた子は一匹もいません。
そのうちリクとレオの2匹が、下部尿路疾患・尿石症で療法食を食べています。同じ診断です。ところが、この2匹の食べ方がまるで違いました。
この記事は、「療法食を買ったのに食べてくれない」で困っている方に向けて書いています。うちで実際に何を試して、何が駄目で、何で食べるようになったか。それだけの話です。
先に結論だけ書いておきます。
- 療法食を食べないとき、においを変えても駄目なことがある
- うちの猫が食べたのは、粒の形が違うほうだった
- しかも結果的に、食べてくれるほうが100gあたり67円安かった




症状が出る前に、4か月に1回の尿検査へ
まず、なぜ見つかったのかから書きます。
以前うちにいた猫たちのほとんどが、同じ病気でした。だから今の子たちについては、何かおかしいと気づいてから病院へ行くのではなく、何もなくても4か月に1回、尿を採って検査に出しています。
リクとレオの異常も、その定期検査で見つかりました。症状が出て慌てて駆け込んだのではありません。何も起きていないときに行って、見つかった。
ここは、はっきり書いておきたいところです。うちが検査に通っているのは、症状が出ているからではありません。悪くなる前に止めたいからです。
血が混じっているかどうかは、正直、トイレの尿を見ただけでは分かりません。色が変だとか、量がおかしいとか、そういう分かりやすい形で出てくれるとは限らない。だから病院で調べてもらうしかない、と思っています。
猫は我慢します。飼い主が「様子がおかしい」と気づいたときには、だいぶ進んでいることが多い。目で見て分からないから、検査に行く。それがうちの考え方です。
尿はスポイトで採って、病院へ
「尿検査に出す」と言っても、猫の尿をどう採るのか、やったことがないと想像もつかないと思います。うちのやり方はこうです。
うちのトイレは二層式で、猫砂の下が引き出しになっています。採尿のときは、その引き出しに落ちた尿をスポイトで吸い上げて、そのまま病院に持っていきます。
特別な道具は要りません。スポイトが1本あれば足ります。大がかりな準備をしていたら、4か月に1回を続けられません。

ひとつ注意があります。受け取り方は病院によって違います。「容器に入れて」「採ってから何時間以内に」といった指定があることもあります。まず一度、「うちはどうやって採ってくればいいですか」と聞いてみてください。そこさえ確認できれば、あとは持っていくだけです。
同じ診断なのに、正反対の2匹
獣医さんの指示で、リクとレオを療法食に切り替えました。最初に出したのはロイヤルカナンのユリナリーS/O オルファクトリーです。
レオは、何でも食べる
レオのほうは問題ありませんでした。この子は本当に何でも食べます。出したものを、出したとおりに食べる。切り替えでつまずくことはありませんでした。
リクは、少食でグルメ
問題はリクでした。もともと少食で、味にうるさい子です。
リクの断り方は、はっきりしています。器に顔を近づけて、においを嗅いで、駄目なら「ぷい」と顔をそむけてそのまま行ってしまう。口をつけることすらしません。
正確に言うと、まったく食べないわけではありません。相当お腹が減れば、食べます。どうしようもなくなったときには、ちゃんと食べる。
ただ、それは限界まで我慢させているということでもあります。もともと少食の子です。空腹をぎりぎりまで我慢させて、しぶしぶ食べさせる。それを毎日続けるのは、見ているほうもつらい。
尿石症の子にとって、食べないこと自体が問題になります。必要だから買っているのに、食べてくれない。療法食は安くもありません。ここで行き詰まりました。
そこで気づいた ── 粒の形がまるで違う
獣医さんに相談して、別の療法食を試すことになりました。ペットラインのDr’s Care ストルバイトケアです。
リクは、これを食べました。
なぜだろうと2つを並べてみて、はっきり分かりました。粒の形が、まったく違います。

ユリナリーS/Oは、丸くて平たい。Dr’s Careは、細長い円筒形です。同じ「尿石症の療法食」でも、猫にとっては別の食べ物なのかもしれません。
そしてここが面白いところなのですが ── リクが食べなかったほうの「オルファクトリー」は、名前のとおり嗅覚に訴えて食いつきを良くしたタイプです。においを強くした製品を、においを嗅いだ時点で断られた。
だから、もし療法食を食べてくれなくて困っている方がいたら、においを工夫する前に、粒の形が違うものを試してみるのは一つの手だと思います。うちの場合はそれで解決しました。
それでも足りないときは、ふりかけ
切り替えた後も、リクの食が細い日はあります。そういうとき、フリーズドライのササミのふりかけをかけています。
これはあまりにも食べないので、獣医さんに相談したうえで使っているものです。ここは大事なところなので、はっきり書いておきます。
療法食は、栄養設計そのものが治療の一部です。何をどれだけ足すかで意味が変わることがあります。うちは相談したうえで使っていますが、ふりかけやトッピングを足す前に、必ずかかりつけの獣医さんに確認してください。

うちが使っているのはママクック フリーズドライのササミふりかけ(猫用・25g)です。国産のササミをフリーズドライにして、ほぐしたものです。ドライフードの上にぱらぱらとかけています。
お金の話 ── 食べてくれるほうが、安かった
療法食は高い、という印象があると思います。うちもそう思っていました。ところが実際に払っている額を100gあたりで割ってみたら、思っていたのと違いました。
| 商品 | 容量/価格 | 100gあたり |
|---|---|---|
| ロイヤルカナン ユリナリーS/O (リクが食べなかったほう) | 2kg/6,000円 | 300円 |
| Dr’s Care ストルバイトケア (リクが食べたほう) | 1.5kg/3,500円 | 233円 |
食べてくれるほうが、100gあたり67円安い。2割以上の差です。毎日のことなので、これは効いてきます。
「高いほうを我慢して買い続けるしかない」と思い込んでいたのですが、そうではありませんでした。合うものを探した結果、たまたま安いほうだった。だから、いま高い療法食を無理に続けている方は、一度ほかを試してみる価値があると思います。
どこで買っているか ── 両方とも動物病院です
ここは大事なので、はっきり書いておきます。この2つはどちらも療法食なので、どこでも売っているものではありません。うちは両方とも、近くの動物病院で買っています。
そしてロイヤルカナンのほうは、病院で真空パックにしてもらったものを買っています。これは療法食を試すときに、けっこう大事なことだと思っています。
いきなり2kgの袋を買って、食べてくれなかったら、その袋がまるごと無駄になります。病院で小分けにしてもらえば、食べるかどうかを確かめてから進められる。リクのように食べない子がいる家なら、この買い方のほうが安全です。
ちなみにDr’s Careのほうは、最初から250g×6袋の小分けになっています。1.5kgの袋を開けると、中に250gずつの袋が6つ入っている。開けたぶんから使えるので、残りが傷みません。これは袋を見るまで知りませんでした。
療法食を新しく試すときは、まずかかりつけの病院に「少量ないですか」と聞いてみてください。対応してくれるところは多いはずです。
「ネットで買えばいいのでは」と思った方へ
ここは知らない方が多いと思うので、書いておきます。
ロイヤルカナンの食事療法食は、2024年秋から販売ルートが限られています。動物病院と、公式・認定のオンラインストアだけ。ペットショップやホームセンターでの販売は終了しました。
しかも、その公式オンラインストアで買う場合も、かかりつけの動物病院を登録して、そこで実際に診察を受けたペットのぶんしか買えません。獣医師が推奨していないフードは、そもそも買えない仕組みになっています。購入した記録は、病院にも共有されます。
Dr’s Careのほうも、袋に「動物病院専用」と書かれています。
つまり療法食は、思い立ってネットでポチれるものではありません。「買えない」と困っている方がいたら、理由はこれです。まずは病院で診てもらってください。
そういう事情なので、この記事では療法食そのものの購入リンクは貼っていません。これは獣医師が猫の状態を見たうえで選ぶ食事です。「記事を読んで買う」ものではなく、「病院で相談して決める」ものだと思っています。だからリンクではなく、病院をおすすめします。
4匹に、3種類を出し分けています
うちはリクとレオが療法食、ライとロンは一般食(ミオ 毛玉対応)です。4匹に3種類。多頭飼いで療法食を使うと、必ずこの問題にぶつかります。
やり方は、正直に書きます。器を並べて置いているだけです。
出す順番は決めていません。部屋も分けていません。食べ終わるまで見張ってもいません。それぞれが好きなタイミングで、自分の器のところに来て食べています。

理想を言えば、療法食の子は部屋を分けるべきなのだと思います。でも4匹いて、それぞれ食べるタイミングも速さも違う。毎回きっちり管理するのは、正直むずかしい。
いま困っているのは、ロンです
ロンはまだ1歳くらいで、体も大ぶりです。そしてこの子も何でも食べます。
つまり、療法食の器に平気で顔を突っ込みます。若くて食欲があって体が大きいので、止めるのも簡単ではありません。これが、いまのうちの一番の課題です。
解決したわけではないので、きれいな答えは書けません。器を離す、食べ終わった器はすぐ下げる、その程度のことしかできていないのが実際のところです。
逆に言うと、療法食の子がいる家で「他の子が食べてしまう」のは、当たり前に起きることです。うちでも起きています。もし同じ状況の方がいたら、うまくやれていないのは自分だけではない、とだけ言っておきたいです。
自動給餌器は、使っていません
調べると、マイクロチップや首輪のタグを読み取って、その子にしか蓋が開かない自動給餌器というものがあります。多頭飼いで療法食を使う家にとっては、たぶん一番まっとうな解決策です。
ただ、うちはまだ使っていません。正直に書いておきます。
ロンの横取りが続くようなら、いずれ検討することになると思います。使ってみたら、そのときまた書きます。
療法食は、必ず獣医師の指示のもとで
この記事に書いたのは、うちの猫の場合はこうだったという話だけです。
療法食は病気の猫のための食事で、健康な猫に自己判断で与えるものではありません。同じ「尿石症」でも、状態によって適した食事は違います。まずは検査を受けて、かかりつけの獣医さんの指示に従ってください。
粒の形の話も、「これなら食べる」という保証ではありません。うちのリクの場合はそうだった、というだけです。
外にも、猫がいます
うちには外猫もいます。ちび太。妻が市役所から捕獲器を借りて、去勢手術まで済ませました。
ちび太のごはんについては、話が長くなるので別の記事に書きます。
まとめ
療法食を食べてくれないとき、うちで効いたのは粒の形を変えることでした。においを強くしたタイプは、においで断られました。
そして結果的に、食べてくれるほうが安かった。100gあたり300円と233円。
もし同じことで困っている方がいたら、獣医さんに相談したうえで、形の違うものを試してみてください。うちはそれで抜けられました。
それから最後にもう一度だけ。症状が出る前に、定期的に尿検査を。猫は我慢してしまいます。うちは4か月に1回、トイレの引き出しから尿をスポイトで採って、病院に持っていくだけです。それで見つかりました。
※ 価格は2026年8月時点で、うちが動物病院で購入した際のものです。時期や購入先で変わります。
※ ロイヤルカナン食事療法食の販売方針については、メーカー公式の案内をご確認ください。
※ この記事は個人の飼育経験を記録したもので、診断や治療方針を示すものではありません。
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